【ブラウジング:135】石黒正揮「サイバーセキュリティ経済学」

石黒正揮「サイバーセキュリティ経済学」

 

副題に「インセンティブの適正化を通じたサイバーセキュリティの確保」とある。これについ著者はいう。残念ながらこの領域には「市場の失敗が」ある、と。その理由は「外部不経済」と「情報の非対称性」にある、とも。

その具体化はどうなるのだろう。シミュレータの形とか、その初期条件とか――読者の私はそれが知りたい。

 

『情報処理』、v.59, n.11,p.1108-1112 (2018)

【ブラウジング:134】 佐藤康宏「剽窃指南:日本美術不案内」

 

剽窃を発見するオンライン・システムがあり、学位論文の主査はまずそれを使う。ところが、ある分野の日本語論文については、それがまったく機能しない。ここが付け目か。という話。

『UP』、n.553, p.114-115 (2018)

【ブラウジング:133】 服部裕子「社会性と音楽の進化」

 京大霊長類研究所からの報告。チンパンジーはリズム感をもっている。他者が出す音のリズムに同調する。声を出して同調することもある。ただし、視覚へのリズム(光の点滅)には反応しない。

 コミュニケーションの原点を示唆する論文。

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『科学』, n.1035, p.1132-1133 (2018)より

【濫読:552】阪上孝・後藤武(編著)『<はかる>科学:計・測・量・謀*****るをめぐる12話』、中公新書 (2007)

 

<はかる>というと、私たちは、ただちにキログラム原器、標準時、GPSなどを連想する。この書物にもこのような課題が示されてはいる。ただしテーマの多くは、認知科学、人類学などにかかわるものである。とくに衝撃的な論考は「罪の重さをはかる」という章にある。驚きました。

【ブラウジング:132】齋藤亜矢「二次元と三次元」

 

両眼視野の使えない人には世界はどう見えるのか。その欠陥を脳がどこまで支えてくれるのか。その実体験を示してくれる。同様の疾患をもった読者には力強いメッセージ。

『図書』, 836号, p.50-53 (2018) より

【濫読:551】 吉岡桂六『俳句における日本語』花神社 (1997)

著者はいう。日本語にはヨーロッパ語のような文法がない。その理由は日本語が膠着語であることによる。だから、結局は辞書にあたるしかない、せめて日本語文法と称するルール集の例外を記憶せよ。・・・とのよし。

【ブラウジング:131】 福沢諭吉「交際もまた小出しにすべし:福翁百話(五十八)」

 フェイスブックはこのところ評判がよくない。だが、思いがけなくも、フェイスブックに好意的ともいえる意見を発見した。それを引用しておく。

「平生さしたる要用はなきときにも、折々一筆の短文にて、互いに音信を通ずるの習慣を成し来れば、マサカの時の大事に鑑み、片言以て用を弁ずる利益あり。」

 発表は明治29年、著者は福沢諭吉である。\(^o^)/

 

福沢諭吉全集:第十一巻』岩波書店, p132-134 『福沢諭吉全集:第十一巻』岩波書店, p132-134 より