虚構 の検索結果:

【ブラウジング:115】 田村隆「とぞ本にはべめる」『UP』n.547, p.17-22 (2018)

写本には、ときおり「ママ」という注記がある。これは書写者が、テキストのここが誤りと判断しても、それを訂正せずに、もとのままに写した、という注記だという。 ところが、平安時代の物語作品では、この表現は書写者を装った実作者による虚構であることがしばしば、という。たとえば「・・・と、本にも本のままと見ゆ」(『堤中納言物語』)、あるいは「・・・と本に」(『松浦宮物語』)など。 この論文、ヴェブレンの「目的のない好奇心」の見本ですね。すばらしい。

【ブラウジング:76】 小坂井敏晶「心理という虚構」,『UP』, v.45, n.4, p.30-35 (2016)

「恣意的で無根拠の世界に 人間は投げ出された」。これが著者の主張。ニヒリズムの極北か。ただし、著者の修辞はメッポウに挑発的。この修辞を楽しむことができれば、ニヒリズムよさらば、と言えるだろう。

【238冊目】 西垣通 『秘術としてのAI思考』 筑摩書房 (1990年)

…ある。 著者はまず「虚構のトポロジー」について説くことから、ソフトウェアの意味を吟味しはじめる。(1)コンピュータは嘘をつくのか。(2)嘘と誤りの関係はどうなのか。(3)虚構は人間の言語使用の本質なのではないのか。(4)虚構のない合理的な言語世界そのものが虚構ではないのか。 著者はつぎに「人工知能のレトリック」を、構造主義言語学などを援用しつつ考察する。システム技術はファジーな日常言語をコンピュータ・プログラムに変換する。そこで、なにができるか。(1)人工知能は言語を論理操作…